シーセブンマーケティング医療通訳業務に関する 下野新聞に記事が掲載されました
医療通訳業務を強化 訪日中国人富裕層に対応 宇都宮のシーセブンマーケティング
中国語の医療通訳会社「シーセブンマーケティング」(宇都宮市駅前通り3丁目、沈子庭(しんつてい)社長)は、治療や健康診断を受ける医療ツーリズムで来日する中国人富裕層の需要に対応するため、中国・深センに利用者を受け付ける現地法人を設立した。9月には宇都宮市内で医療通訳養成校の開校を目指す。医療通訳を行う会社は北関東でも珍しく、中国人富裕層の医療観光客増を図る。
県内大学の留学生OBらでつくる同社は、台湾で看護師をしていた沈社長(42)が作新学院大に留学後、医療の知識と語学力を生かし、2011年に設立した。これまで一般通訳が主業務で、医療通訳業務はスポット的に入る程度だった。
しかし年々、治療に訪れる中国人富裕層が増え、宇都宮記念病院(宇都宮市大通り1丁目)と提携するなど、昨年から本格的に医療通訳業務に乗り出した。利用者は昨年だけでも約30人。がんの放射線治療を受けた人をはじめ、心筋梗塞や脳卒中の治療で数カ月間滞在するケースのほか、人間ドックの受診者も含まれる。
沈社長は「治療のため数カ月間、県内に滞在すると、医療費、宿泊費、通訳費を合わせると数百万円かかる場合もあるが、中国の富裕層には日本の高度医療を受けたいというニーズが高い」と説明する。
昨年11月には、深圳の医師などと連携し、日本での高度医療をあっせんする現地法人「深圳慈惠健康管理有限公司」を立ち上げ、本県への誘客にも取り組む。
ただ医療通訳は、医療専門用語が多く、医療に関する知識とともに正確に訳す能力が求められる。現スタッフ8人の中には民間の医療通訳士取得者もいるが、高まる需要に応えるため今月中旬、宇都宮市塙田2丁目に、医大関係者を講師にした「シーセブンマーケティング医療通訳アカデミー」を開設する予定。9月から日本語のできる中国人留学生を10人程度受け入れ、養成に乗り出す。
沈社長は「中国の富裕層は大学病院のような高度な医療機関の利用を求めている」といい、連携できる県内の医療機関を増やしていきたい考えだ。
中国人の受診者(中央)に人間ドックの手続きを通訳するシーセブンマーケティングのスタッフ(右)=宇都宮記念病院
2019年7月5日